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2020年の運気

あなたの2020年の運勢はどうでしょうか?

と、言った話題からは遠いお話です。

漢方鍼灸の専門家・中医師のオリエンタルコスモス・イトウガクです。

中医には五運六気(ごうんろっき)と呼ばれる、一年通じての気象・気候病の傾向を測る方法があります。今回は、五運六気に基づいて2020年に出やすい病気の傾向をご紹介したいと思います。


五運六気とは

五とは五行の「木・火・土・金・水」に、六は気候を表す六気である「風・寒・暑・湿・燥・火」に通じます。

その算出方法は、十干・十二支とその年の年数末尾の数から出していきます。ついでに十干は五行の倍数、十二支は六気の倍数となります。

十干

十干とは、甲乙丙丁ってやつです。日本語では、その十干の五行の名残があり甲を「きのえ(木の兄)」とか「かのと(金の弟)」と呼びます。また、十干には陰陽があり、兄が陽で弟が陰となります。その陰陽は過多(太過)と不足(不及)を表して交互に現れます。

例えば、2018年は火太過の年、2019年は土不及の年と太過→不及→太過→不及と交替をします。これを「主運」と呼びます。

五運六気と還暦

十干と十二支を組み合わせていくと、60通りの組み合わせが作れるようになり、また新たに1周をします。それを人で言うと、還暦というわけです。

十干 甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸

十二支 子・丑・寅・卯・辰・己・午・未・申・酉・戌・亥

これらが、甲子・乙丑・・・・庚子・・・癸亥→甲子となります。


2020年の運気

2020年は、庚子年です。十干で庚(かのえ)は、五行の金に属します。庚の年は、金太過と言われ気候では乾燥の気が強い一年となります。

この一年の病気の傾向は、金の燥気が強いことから、五行の相剋関係にある木をいじめることになります。そうなると、木に属する臓の肝や腑である胆に関わる病が起こるようになると言われています。

症状の傾向

高血圧に関する症状や神経痛が増えます。具体的には、両脇下腹部の痛み、と言った肋間神経痛のような症状や、目の充血や痛み、耳の聞こえが悪くなるなど血圧上昇を原因すると考えられる症状が増えていくとされています。

また、五行の金を配する臓の肺が強く働くことから、胸が悶々として落ち着かず煩わしい感覚が出たり、背中まで響く胸の痛みなど循環器疾患様の症状が現れると言われています。心臓の悪い人にも気をつけて欲しい1年となります。

2020年上・下半期の症状傾向

十二支から、上半期と下半期の運気も算出されます。一年の上半期と下半期で運気が変わります。

上半期の症状傾向

喘息、嘔吐、クシャミ、鼻血、鼻づまりや肌の炎症が起こり易いとされています。

上半期に、クシャミやら鼻づまりなどから考えると、2020年は花粉症が強く出るのではないかと予測されるわけです。それ以外にもアレルギー症状が出やすい傾向にあります。

この時期には、塩味があり冷やす性質にあるものを主要に取れと言われています。特に海産物がおすすめで、カキなどの貝類や海藻類を中心に食べると良いでしょう。

魚に関しては諸説あり、海の中に生きることから冷やすとも(陰中の陰)、温かいから生存できている(陰中の陽)とも言われています。イトガク個人としては、白身魚と赤身魚の別により異なると考えています。

さらに苦味や酸味を加えると良いとのことから、生ガキにレモン汁なんていいかもしれませんね。

2020年下半期の傾向

陽明の気の強い下半期は、より乾燥の気が最も強い時になります。

嘔吐を伴う消化器疾患や、タメ息が多くなったり、寝返りをうつのが大変なほど脇の

痛みが出たり、口の渇きが強くなったり、カラダが乾燥しやすいとされています。

上半期は冷やすものを使う傾向にありましたが、下半期は温まるものを利用しましょうとなっています。基本は苦味や甘辛の味を使い、気を降ろして陽気を補うようにするようにしろと言われています。

2020年の対策までに、ご参考ください。

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