漢方と鍼灸あんまの専門家・中医師のイトウ ガクです。
ようやくまとまりました。
前回、「どのように予防をすると良いか。」の前説をしました。
おキュウを使って、病気を予防する。前説 | | オリエンタルコスモス〜あなたの知らない中医の世界〜
漢方薬と鍼灸マッサージの専門家・中医師のイトウガクです。 今回は、手始めにやんわりとおキュウによる病気予防について書こうと思います。 しかし、今回の新型肺炎での病気がどのように起きていくか知る必要があると思い、まずは前説を用意しました。 …
今回は、ある程度説明をする必要がある為、少々時間を頂きました。一応、晋代から清代という年代の鍼灸に関する書物を散見してこの時間がかかりました。
今回はおキュウを使った予防方法について、ご紹介したいと思います。中国医学では特に「未病」という考えから、予防についても追及をされてきました。
ここにおキュウをしよう!
イトウ ガクの、イチオシだけど2つのツボをご紹介
- 中脘(チュウカン)
- 関元(カンゲン)
両方共、体の正中線にある「奇経八脈」の一つ「任脈(にんみゃく)」にあるツボです。
※残念ながら、中脘の「脘」が「腕」になっております。
前説では、熱が上昇したままで下降して下腹に戻らず、中気(脾胃)と呼ばれる車軸が働かない事から、諸症状が起こるというお話をしました。
今回は、上記の理論から基本となり、取りやすいツボをセレクトしています。
中脘
場所:ヘソの上から、手のひらの横幅1個分
意味:気を作る脾胃の動きを改善して、また体の中心軸となります。胃の気が集まるツボです。
彭子益によると、中脘の部分が、体の車軸に当たる部分であると述べています。車軸が働き、昇った陽気を下げるために使用します。
関元
場所:ヘソ下3寸。人差し指から小指の幅。
ついでに、3寸の幅は下の通りです。人により違うので、自分の指の幅で確認しましょう。
意味:下腹部を温めて封蔵を促します。血を作るため、胃で取り入れた食物などから液を絞り出す小腸の気が集まる場所です。
両方合わせる事で、体の気の上下運動を調えて、陽気を下腹部に抑えるようにします。同時に、気血を作るための腑を働かせます。
ここの部分は、妊婦さんは禁忌です。
おキュウを据える
日頃、おキュウを据える機会がない方も多いでしょうから、簡単にご案内致します。
お灸の種類
手身近で手に入るのは、台座灸と呼ばれるものです。
商品名では「せんねん灸」などの形のタイプです。写真のものは、長生灸という別の会社のものです。
このようなおキュウの方が、購入しやすく扱いやすい事から、台座灸を使用することをオススメします。
メリット
- 購入しやすい
- 扱いやすい
ドラッグストアやネットでも購入しやすいのが特徴です。使用する時には、台座にシールがあるので体に貼り付けやすくて使いやすいです。
デメリット
- 煙が出る
- ニオイが出る
- 温度コントロールが難しい
ケムリやニオイが苦手な人が多いため、使うことを避ける方がいます。煙の少ないタイプやお茶や花のニオイなどの物もありますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
温度のコントロールについてですが、強・中・弱のようにタイプがあります。ちょうど良いものを選択すると良いでしょう。また、煙の少ないタイプでも、熱さ「中」の場合は「中」よりも熱くなるのでご注意ください。程よくするためには、後述する方法でも良いでしょう。
おキュウの購入
一応、せんねん灸を取り扱う、「セネファ」さんのホームページのリンクを貼っておきます。
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実際におキュウを据える3ステップ
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- おキュウをする場所を確認する。
- 指におキュウを貼り付けて、火をつける。
- 中脘と関元に貼り付けて、のんびりする。
ついでに、終わった時はおキュウをひねるように外します。
イトウガクオススメ、どれくらいおキュウをするか
好みの温度がわからない場合、弱いおキュウを準備して、温かさが出るまで同じ部分のお灸をする。
およそ、3〜5個くらいを目安に、毎日1回やりましょう。出来れば、午前中に行います。夜におキュウをすると、寝られない場合や、逆にお灸しながら寝てしまう恐れがあるので注意しましょう。
妊婦さんや、糖尿病の方は湯たんぽのようなもので温めてあげた方が良いでしょう。
締めの言葉に、このキュウの予防の意義を書きたかったのですが、長文になるので次回にしましょう。
レッツ、キュー!!