中国伝統医学の漢方薬・鍼灸あんまの専門家である中医師 イトウガク です。
今回は、二十四節気の一つ「大雪」についてご紹介します。
大雪ってどんな時期?
文字通り、降雪が強くなり始める時期のことを表します。
体を温めるものとり、体を補うのがメインとなり、小雪と同様の過ごし方が大事になります・
大雪に気になる症状
大雪以降は、気温が下がっていき、風も冷たく雪も舞い散るようになります。
中医では、頭や胸・足といった場所や「首」のつく場所が冷えや風を受ける場所と言われています。
頭は「諸陽之会」と呼ばれ、本来は陽気の脈が通り冷えには強いと言われます。
しかし、気温が下がることで血管が収縮、中医的な表現をすれば、経絡が通らなくなり頭痛やめまいが起こりやすくなります。
また、胸は陽に当たる部分であり冷えを受けてると血が通いにくくなり、心臓の痛みなどが出やすくなります。
そして、冷たい空気自体は気が重く下にあることから、足元から冷えが入り、上にあがっていきます。
そのことで、足の冷えや、婦人科疾患の月経不順・子宮筋腫などのが起こりやすくなり、胃腸に来れば下痢や腹痛をおこすようになります。
大雪の養生法
大法:温める
この時期は、帽子や厚手の靴下、強いてはハラマキ、マフラーなどをつけるようにすると良いでしょう。
また、冷えると筋肉も硬くなるので、肩こりや腰に痛みを感じるようになります。
ほどよくぬるく温かい(あっついお風呂じゃないよ)お風呂で長くは浸からないようにしたり、お灸で温めたりしたり、カイロを使うのも良いでしょう。体を軽く動かすのもおススメです。
体が冷える経絡の流れが悪くなり、寒気を伴う風邪になり易い時期でもあります。そんな風邪の時の小技を2つほどご紹介します。
◎蘇姜茶
適応症
水っぽい鼻水、寒気、体のこわばり、汗が出ない時の風邪に使ってみましょう。
材料
シソの葉 12g ショウガ 9g 黒糖 好みで適量
作り方
1シソの葉とショウガを600mlの水に入れ、8分ほど中火で煮出す。
2黒糖を加えて混ぜる。
3熱いうちに飲む。発汗したら症状が軽くなります。
◎シャワーで大椎アンド大杼・風門
ツボを使う技です。大椎(だいつい)は頚椎7番の下にあり(首を大きく前後に振ると大きく動く一番下の頚椎)、大杼(だいじょ)はその横、風門は大杼の下にあります。
そこを、ちょっと熱めと感じる温度のお湯でシャワーを3分ほどかけてあげると、寒気や首のこわばりが楽になります。肩こりにも使ってみてね。
それでは。