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臨床試論鍼灸

肋間神経痛

わき腹や背中に電気が走る痛みが出ることないですか?今回はそんなお話です。

疲れるとそんな痛みがあることがある、中国伝統医学の漢方・鍼灸あんまの専門家「中医師」イトウガクです。

その痛み「肋間神経痛」かも。

長編ですので、覚悟してご覧ください。

 

肋間神経痛の現代医学的な発症原因と思われること

◎痛みの特徴

わき腹や、背中から胸の前、ヘソまわり、足の付け根まで基本的には肋骨に沿って出る痛み。

電気が走るような痛み。または、ジクジクと持続する痛み。

痛みの部分や範囲がハッキリしている。

上半身の左右どちらかに出るのが多い。

動いた時に痛みが出ることも多い。(例外ありなので、後述します。)

 

◎原因

ストレス過多・過労

悪い姿勢

ケガ

病気

側弯など

中年以降の女性:女性ホルモンの減少が骨密度低下を引き起こし、圧迫骨折をしたことを原因とする場合。

妊娠中

 

◎肋間神経痛の分類

特発性肋間神経痛

原因不明とされて現れる肋間神経痛

症候性肋間神経痛

①外傷・腫瘍性:肋骨骨折、変形性脊椎症、胸椎椎間板ヘルニア、脊椎腫瘍、肺がんなどの神経圧迫。側湾症なども含む。

・痛みの特徴に「動くと息が止まるほど痛む。」

②帯状疱疹:ヒリヒリ・ジクジクとした持続した皮膚表面より気持ち深い部分の痛み・カユミ。

 

◎治療

肋骨骨折以外の外傷性には消炎鎮痛剤内服薬、脊椎疾患では程度により手術やリハビリ・ストレッチなどの運動療法。特発性の場合は、神経ブロック注射などが用いられる。


 

肋間神経痛の中医学的解釈

◎原因

ストレス、怒りという感情

ケガ

黄疸などの慢性化

飲酒や外的な湿熱

虫や結石

疲労

陽虚=冷えやすい体質

これらが、肝の経脈の流れを悪くして、痛みを起こすと考えています。

 

◎発症場所

中医では左右片側、あるいは両側の脇に出る痛みが、「脇痛」と表現しています。また痛みが出ることから「痛痹証」と分類されます。

その発症場所は、多く脇に出ることから経脈(経絡)の肝胆の属する部位としています。そのため、肝胆の経脈の流れに問題があれば、痛みが出てくることになります。「不通則痛。不栄則痛。」ただし、脾胃や腎も脇痛には関係することもあります。

 

◎痛みのタイプ

張痛、走窜痛、刺痛、灼痛、重痛、隠痛、刀で裂かれたような痛み(絞痛)、引きつる痛み(掣痛)などがあります。

張痛:張るような痛みで、治ったり痛んだりします。脇痛では、ストレスの増減によって症状の強さが変化します。「気滞」

窜痛:窜=逃げる。方向不定の痛み。「気滞」「行痹(風邪)」

刺痛:痛みの場所が固定しており、夜間になると痛みが強くなる。特に外傷があった場合に見られる。「瘀血」

灼痛:焼けつくような痛み。「熱」

重痛:重苦しく、痛む場所が固定しており触れると痛む。「湿」

隠痛:シクシク絶えず痛む。「虚」

絞痛:刀で引き裂かれたかのような強烈な痛み。「(器質的)阻滞」「虫」

掣痛:痛みの部分が一か所から他へと連なり、引きつって痛む。別名「引痛」。「不栄、不通」

これらの痛みの組み合わせや、伴う症状によって、その証と治療は異なります。

 

◎代表的な証

肝気鬱結 肝血瘀阻 肝胆湿熱 肝胆実火 肝腎陰虚 肝陽虚

このようにありますが、こんな綺麗にハマることは多くありません。やはり、正しく体質を判断して証=状態を出してもらう方が無難です。

 

イトウガクはこう治療した

◎始めはパーキンソン病の人が患った、お腹や脇の痛みから始まった。

肋間神経痛の人は、以前にも何人か診たことがあり治療もしてきた。漢方薬やあんまでの治療も奏功してきたけれども、パーキンソン病で体が丸まった患者さんが秋の末から冷えるようになると腹部や左の腹部に強い痛みを感じていました。

あんまで治療をしていましたが、どうしても有効的な効果をもたらすことが出来ない状態で、中医的思考に立ち返ってみました。

秋から冬への季節替わりや冷えや年齢から、腎の持つ収蔵機能や腎陽の温める作用が足りないことを治療ポイントとした。左側に痛みが出ることから、下腹部に収める陽気が足りないため、陽気が上昇することが出来ず気が滞り痛みが出たと判断をしました。

試しに腰に針をした結果、2回で症状は消失しました。

 

◎こんな人にも治療した

どうしても緊張や不安が強く、いつも疑心暗鬼で仕方ないという方です。日頃から頭痛や食欲不振、股関節痛があり、背筋を張っていないと気が済まない性格の方です。

いつからか、右脇が痛くなる状態になって日に増して痛みが強くなり、横になる以外は痛みがある状態でした。病院に行ってもとりわけ有効な処置を受けられなかったそうです。

当初はあんまで、患部と肋間及びに胸椎の調整をかけていましたが、望んだ結果は出ない状態でした。また、中医的思考に立ち返り最初の例の患者さんとの治療内容を組み合わせて模索をしてみました。

脈は緊張しており、体の姿勢は本来は猫背に近いはずが無理に反らしているため腰や股関節に負荷がかかり、頭痛がある。さらには、呼吸が浅く食欲不振があることから、足と腰に針を加えてみたところ、2回で痛みは消失しました。

ここから学べること

◎体を丸めるのは悪くないけれども、丸めすぎは神経を圧迫します。

◎気持ちが落ち込んでいる人で、胸を張っている人はそんなにいません。

◎呼吸が浅く、食事が取れなかったり、便秘がちの人は、意外に腰が悪いかも。

肋間神経痛に悩む人は、余計な原因を病院で排除してから、「逆腹式呼吸」で肋骨を動かすことからしてみましょう!

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出張鍼灸・あんま治療「イトウガク」

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