中医学養生法

静かに座す

二,靜坐

閑暇無事,靜坐片時,大有益於身心。蘇文應公曰:無如此靜坐,一日似兩日,若活七十歲,就是百四十。世間何物能有此效,即無反惡,又省藥錢,人人做得來。若無好湯,便多咽不下。《醒世良方》

何事も無く時間を持て遊ぶのであれば、しばらく静かに座することにより、心身に有益に働く。蘇文応は、静かに打坐をすることで1日が2日のように感じ、70歳まで生きれば140歳まで生きるのと同じだと言う。このような良い効果があり、悪くなることも無く、薬代も節約出来て、みんながすぐに出来るものは世の中にはそうはない。もし手元に良い薬が無ければ、飲めないのだから、努めて行うべし。

勿藥須知        《急救廣生集》清 程鵬程先生

イトガクの補足

ここでは、静かに只管打座をすることの大事さを述べています。日常の仕事などでは同時に作業をこなそうとす「マルチタスキング」が行われていますが、事実上作業効率は低下するとする研究結果が出ています。それと反対に、1つの作業に集中する方法のことを「シングルタスク」や「ディープワーク」などと言われています。「マルチタスキング」は実際に仕事を同時に並列的に行なっているわけではなく、タスクの切り替えによって行われており、そのため集中力が散漫して効率の低下が起こると言われています。

診察でも観察力や思考力は必要になるのですが、その前提に集中力が必要となります。イトガクは本来集中力が低いため3つの方法を取り入れています。①1日1食。②休憩中の昼寝。③只管打座。あくまでも個人的な経験で集中力が高まり、思考力が研ぎ澄まされるためにこれらの方法を使っています。

 

只管打座の方法

只管とは「ただそこに意識を置く、〜しておくだけ」といった意味で、打座は瞑想みたいに座っているという意味です。

環境

本来は静かな環境で、椅子に座るなり、足を組むなり、立つなりすると良いです。イトガクは電車の中で立ちながらやっている事もしばしばあります。

やり方と5つのポイント

①腹式呼吸をしましょう。
息を吸う時に下腹部がふくらむようにします。
②胸を前に突き出さないように。
呼吸が滞ります。少しだけ体を丸めます。
③吸う–停める–吐く–停めるを各7秒ずつ行います。
息を吐いてから停めるのがポイントです。反射的に息を吐いたら吸うようになるのですが、敢えてコントロールします。
④呼吸をするときは、秒数を数えながら行いましょう。
余計なことを考えずにすみます。
⑤20分くらいやると良いでしょう。
5分・10分でも構わないので、まずは始めてみると良いでしょう。

 

 

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